2023年08月30日

"キマリゴト"を打ち破る"プロレス”だからこその興奮、潮崎豪vs征矢学のブロック代表決定戦がメイン後に〜8.27NOAH・カルッツかわさき大会観戦記

カテゴリー:NOAH

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 会場観戦記となります。
 今回は弱視として見た感覚を伝えたいので、映像で見る前に書いています。
なので試合内容についてはあまり触れていません。ご了承ください。


毎年恒例、プロレス音声ガイド付き大会


8月27日、プロレスリングNOAH・カルッツかわさき大会を会場観戦してきました。
8月のNOAH・カルッツ、ここ数年は毎年のように観戦しています。 注目のビッグマッチとして行われることもありますが、視覚障害者(弱視)の自分には**「プロレス音声ガイド」**がある大会だというのが、観戦の最大理由です。

 プロレス音声ガイドは、目の見えない・見えにくい人のためにもプロレスを届ける実況者2人による音声ガイド。
 テレビでの、映画やドラマの副音声で流れているもののプロレス版と言えばわかってもらえるか。
 観戦しながらFMラジオで聞きます。

 2021年の記事。
■「プロレス音声ガイド」を、視覚障害者の俺が実際に会場で体験してきましたよ〜8.15 NOAH・カルッツかわさき大会: プロレス専門ブログ・ブラックアイX
http://blackeyepw.com/article/188959702.html



 どの大会でもあるわけでなく、NOAHに関しては1年でもこの川崎大会だけ。その1回が、弱視の自分の地元である川崎で行われるのだから行かないわけにはいかない。
 幸運なのです。
 自分は普段もプロレス会場に行きますが、やはり音声ガイドがあれば全く理解できる幅が違います。

■弱視の視覚障害者な俺はどんな感じでプロレスを見ているのか説明してみる〜会場観戦編: プロレス専門ブログ・ブラックアイX
http://blackeyepw.com/article/190370142.html



 そんな大会が素晴らしいものとなり、本当に嬉しい限り。


■2023年08月27日 日 ABEMA presents N-1 VICTORY 2023 | プロレスリング・ノア公式サイト | PRO-WRESTLING NOAH OFFICIAL SITE
https://www.noah.co.jp/schedule/478/
■NOAH参戦後“無敗”のジェイク・リー、拳王に苦杯! 9.3大阪は拳王と“I AM NOAH”潮崎豪が頂上決戦で激突/N-1 VICTORY 2023(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fbb7bf20e9e3fc727a5630f0723acabe17deeb8

 NOAH最強決定リーグ戦・N-1、最後の最後でとんでもない展開。
 この最終公式戦、Bブロックは征矢学と潮崎豪が同点で並び、直接対決も時間切れドローだったため、メイン後に代表決定戦が急遽行われることに。
 最近のプロレスでは珍しいことです。
 全日本プロレスでたまにあるぐらいか。全日は、リーグ戦も公式戦直接対決結果を上位の判断材料としない、また1ブロック総当り戦では優勝決定戦を行いません。
 ほか団体でも、そういう状況一歩手前はよくあります。でも滅多にない。
 正直、見る側も頭に入らなくなりつつある。"



 一般世間で"プロレス"という言葉が使われる場合、「お決まり」や「お約束」の代名詞となることがあります。
 ムカっとはするわけですが、正直プロレスを見ているとそう感じることはあるわけです。
 「プロレスだからこうなるでしょ?」って、やってる側から聞こえてくるときがある。お約束というか、予定調和だからこその面白さってのもありますよ。
 でも、そこもそれなんだ、みたいな。

 潮崎豪と征矢学の決定戦は、全く考えていませんでした。
 だからこその驚きと興奮。
 こういう裏切りをもっとやれ。プロレスだからこそもっとやれ。
 「やりすぎぐらいがちょうどいい」って言葉もあるんです、プロレス界には。

 そりゃ潮崎・征矢の体力は限界に近かったでしょう。
 2人は前日の仙台大会でも公式戦で一騎打ち、30分時間切れドロー。
 川崎大会は2人とも2試合目、2日で3試合。70分以上戦っている。
 頭がどこまでも下がる。だからこその感動はあった。

 このN-1でMVP級活躍だった征矢学、ここまでやって負けという結果は非情。
 試合順では潮崎より征矢が有利だったことを考えても厳しい。でも、言い訳ができないからこその重さはあると思うのです。それを突きつけられた。プロレスだからこその重さ。でもまだ先にチャンスはあるはず。

 拳王にNOAHでの初黒星を喫したジェイク・リー。
 まさかの全敗に終わった稲村愛輝。
 1章しかできなかった安齊勇馬。
 団体トップ選手として単身乗り込み、勝ち越しと良い評価をお土産にドラゲーへ戻る吉岡勇紀。
 川崎大会に尽力し、大歓声を受けながらも破れてしまう大原はじめ。
 そして、前GHC王者ながら"G1予選負け越し"の結果となるも、大大「カイト」コールで迎えられた清宮海斗。

 結果と内容が重なり、いくつものドラマが見られた。
 しかもプロレスならではのドラマ。

 正直、川崎までのN-1ってそこまで盛り上がりを感じなかったのです。
 好試合はあったのだけど、もともとメンバーが弱かったわりに仕掛けもなかったな、と。
 開幕戦がマッチメイク含めイマイチだったのも大きそう。

 ただ、最後で大逆転。
 記憶に残るN-1となりました。

 結果と会場の盛り上がりだけだって、リングがハッキリ見えない自分でも興奮できた。これは嬉しかった。星取下調べもしておいてよかった(笑)。
 結果と会場の盛り上がりだけだって、リングがハッキリ見えない自分でも興奮できた。これは嬉しかった。星取下調べもしておいてよかった(笑)。

体感すべき大会

 この日の川崎大会観客は、「どうしたの?」と聞きたくなるぐらいの大盛り上がり。
 声援のボリュームもノリも最高。
 目がアレなもので、耳で判断できる要素は敏感となります。

 潮崎vs征矢の代表決定戦が発表された瞬間のドヨメキも相当なもの。
 "体感"すべき大会、観戦は大成功でしたね。

 そのキッッカケを頂いたというだけでも、音声ガイドには感謝です。
 もちろん、試合経過を理解できながらだからこその興奮。
 前は、入場の間は曲の音で実況が聞こえなくなるということがありましたが、今回は問題なし。快適に聞き続けられました。
 ひじょうに"プロレス"の面白さが詰まった大会を体感できて大満足です。







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■1位はオスプレイvsファンタズモ、清宮海斗がトップ10中5試合ランクイン〜「G1クライマックス33・ブロック公式戦ベストバウト】発: プロレス専門ブログ・ブラックアイX
http://blackeyepw.com/article/190504609.html
■カルッツかわさき大会を終えて プロレスリング・ノア 武田|プロレスリング・ノア |PROWRESTLING NOAH
https://note.noah.co.jp/n/nb0ba889d2a44?utm_source=pocket_saves



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posted by sugi
2023年08月 18:31 | NOAH