文化庁は25日、2017年度の「国語に関する世論調査」を発表。言葉の使い方の変化や新しい言葉の広がり方について毎年行っているもの。
今回、「新しい表現や,慣用句等の意味・言い方」についての調査の中で、「ガチ」という言葉がとり上げられています。
大相撲やプロレスの隠語である「ガチンコ」を略した言葉は、世にどのぐらい定着したのか。
「使っているかいないか」で、世代によって大きな差が。
若者には定着
■平成29年度「国語に関する世論調査」の結果について | 文化庁 http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/1409468.html調査目的:10代から70代までと対象が広い。
日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査し,国語施策の立案に資するとともに,国民の国語に関する興味・関心を喚起する。
調査対象:
全国16歳以上の男女
調査時期:
平成30年3月
調査方法:
個別面接調査
回収結果:
調査対象総数3,579人
有効回収数(率)2,022人(56.5%)
■平成29年度「国語に関する世論調査」の結果の概要
PDF:http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2018/09/21/a1409468_02.pdf
「ガチで勝負をする」に関する部分を引用します。
- 11 -使ったことがある41%は少ない? 多い? ちょっと微妙。
VI 新しい表現や,慣用句等の意味・言い方
「ガチで勝負をする 」 ※全世代
・聞いたことがない
11.1%
・聞いたことはあるが使うことはない
46.9%
・使ったことがある
41.0%
・分からない
0.9%
「分からない」は「どうとも言えない」という意味のようです。
次に世代別の結果。
ほとんどの項目が綺麗な下り、もしくは上がり線。
なので「16〜19歳」と「70歳」の結果を書き出します。
・聞いたことがない
16〜19歳:4.8%
70第以上:29.7%
全体:11.1%
・聞いたことはあるが使うことはない
16〜19歳:7.2%
70第以上:48.7%(最高は60代の56.5%)
全体:46.9%
・使ったことがある
16〜19歳:85.5%
70第以上:13.2%
全体:41.0%
世代によって差がハッキリ。
若い人の中では完全に定着、年配の方ではそれほど。それでも70歳以上で「聞いたことない」が約30%=70
%は言葉自体は聞いたことがある、なのだから、かなり浸透はしているのでしょう。
もう、テレビ見てれば必ず出てくるような言葉ですからね。
「ガチ」ってどういう意味?
調査結果が載っているページには、「ガチ」がどういった意味で使われているかの説明はありません。ほとんどの若い人は「真剣勝負」「真剣な勝負」「本気」のような意味で使っているのでしょうね。
TBSで「ガチンコ・ファイトクラブ」が放送された辺りから世間に広まったのでしょうか?
プロレスや大相撲では「隠語」として使われていたもの。なので、本当の意味は何なのかと聞かれると説明が難しい。
これだけ世に定着してしまうと否定するのもどうなのか。
でもやっぱり、プロレスに関わる何かの中で「ガチ」という言葉が出るとオジサンは「ウッ」となる。裏の話が嫌いとかでないのです(むしろ大好き)、でも何かダメなんです。
文化庁には「40歳以上のプロレスファンが『ガチ」という言葉を使うか」という調査もしていただきたい(笑)。
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