2018年08月18日

心揺さぶられまくった3日間、新日本「G1クライマックス」日本武道館3連戦感想〜なんとしてでも、棚橋弘至 はケニー・オメガと対戦しなければならない

カテゴリー:新日本プロレス





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「G1クライマックス28」、日本武道館3連戦の感想を書いておきます。
 3日間全てメインイベントが大変な熱戦。1つ1つ細かく振り返りたいところですが、アップが遅くなったこともあるので1つの記事でまとめて。それでも長いか。

30分という時間を逆利用していたように見えた

■8月10日 東京・日本武道館、結果
https://www.njpw.co.jp/tornament/141602?showResult=1
ワールド映像:https://njpwworld.com/pg/s_series_00490_34

▼メイン Aブロック公式戦
 △棚橋弘至 (30分時間切れドロー)△オカダ・カズチカ
 ※棚橋がAブロック代表

 勝った方が勝ち抜け、ドローなら棚橋が1位となる一線。
 5月のIWGP戦から3か月のスパン。前戦は、オカダが攻めまくり棚橋が防御に回る姿が目立つも終盤に執念の逆襲…しかし結局、王者防衛という内容。
 今回はその時と違い、棚橋も序盤からよく攻め、オカダもやり返し互角と言っていい攻防が続いた。
 “ドローは負けと同じ”のオカダも先に先に攻めようとするも、フィニッシュまではいけない。
 逆に“ドローは勝ちと同じ”の棚橋は、守りに入ることなく正真正銘の勝利を求め攻め続ける。
 ラストはハイフライフローを決めた瞬間のゴング、時間切れ。
 棚橋は最後の最後まで勝ちを狙い続ける姿勢をコレデモかと見せつけた。
 これは、このG1では本命と呼べなかった棚橋がドローでもファンを納得させたうえで優勝決定戦に上がらなければいけないという意味があったでしょう。
 また、“ベビーフェイス”として、それが正解でも時間引き延ばすような汚く見えるような戦略はとらなかった…というのもあるかな? この大会は「ファミリープロレス」としてテレ朝・午前10時から紹介されるわけで(最終日だけかもしれませんが)、子供が見ても「正義の見方」に見えるような闘いぶりを心がけた…とか。どうかな。
 やろうと思えば40分以上できる2人が、逆に30分という時間を利用して作った作品。
 棚橋選手が勝ち上がるには完璧な形だったように思うし、この試合だけでなく前後の「棚橋vsオカダ」を繋ぐ流れまで考えて闘っていた気がする。
 ちょっと隙が無い。唸らされた。
 そして「棚橋ファイナル進出」の驚き。


札止め武道館メインで祝福される飯伏幸太、最高

■8月11日 日本武道館、結果
https://www.njpw.co.jp/tornament/141609?showResult=1
■ワールド映像:https://njpwworld.com/pg/s_series_00490_36

▼メイン Bブロック公式戦
 ○飯伏幸太(23分13秒 カミゴエ)●ケニー・オメガ
 ※飯伏がBブロック代表

 セミまえでの結果により、勝った方が勝ち抜け、ドローならケニーが1位となることに。
G1としても大注目の公式戦ですが、やはりDDTから続き、一度は封印されたはずのゴールデンラヴァーズ決戦が、新日本で復活するというドラマ性が大きい。
 ただ、それをジャマしまくっていたのがバレットクラブOG。
 前夜、にケニー組vs飯伏組の前哨戦にタマらが乱入ぶち壊し。
 その日の深夜に「OGが介入したら謹慎・罰金」の警告が公式サイトから出る。
 そして当日、タマvs矢野に乱入しようとしたバレクラOGに対し、メイ社長・菅林会長らが登場し、若手・レフェリーらの力で会場外まで押し戻す。バンで会場を出て行く様子が当日の夜に動画でアップされる。
 更にセミ前「石井vsSANADA」戦前に「バレットクラブOGは会場を後にしました」のアナウンス。

 結果としてメインにバレットクラブOGは乱入しなかったわけですが…試合中も頭の中には何度も彼らの顔が浮かんでました。
 WWEを見ていると「番組の中で起きることは何かの伏線」と教えられるわけで(昭和プロレスやIGFだと当てはまらないが)、今回も「何かあるのが当然」と考えていたので、そのスカシっぷリには驚く。
 乱入しなくても、自分のようなたちの悪いファンは自然と裏読みしてしまう、試合を見るにはやっぱり邪魔。もうちょっと何とかならなかったのか。
 マイナスからプラスにひっくり返す時は、スカッとなる瞬間が欲しいよ。

 で、試合。6年ぶりのケニーvs飯伏。
 あの時とは入場曲が違う、2人の体型も大きくなっている、会場の雰囲気もいろいろ違う。

 2人とも仕掛けが早く、ケニーのエプロン上ヒトデナシドライバーは10分前に炸裂。
 これは30分という試合時間を考えてのことでしょう。
 飯伏のリバースフランケンを途中で止めたケニーは、そのまま真っ逆さまにマットへ頭を突き刺す絶叫技。
 飯伏はトップコーナー攻防でフットスタンプ。
 危険な技が出る一方で、今の2人のフィニッシャーであるカミゴエとVトリガー→片翼の天使を巡る攻防もあった。
 現在進行形の技と、特別な危険技がミックスされ試合は進み、飯伏がカミゴエで堂々の勝利。
 正直言うと、仕掛けが早かったこともあり、ちょっと大技を打ち合う展開だけになってしまったかな…というのはある。
 棚橋vsオカダが30分1本勝負だからこその好勝負をしたのに比べると、ちょっと試合時間が足枷になっていたような。
 とはいえ、やはり感じる者はたくさんあった一戦。
 フィニッシュ前に飯伏選手が選択した技は雪崩式タイガードライバー。珍しい。
 タイガーと言えば…。
 「W」。
 彼への感謝が込められているのかな。
 あれが無かったら新日本に戻れていたのかどうか。いつか裏事情を語ってほしいが、まだだいぶ時間かかるでしょうね。

 今回と6年前で一番印象の違いを感じたのは試合後。
 6年前は「無事に終わって良かった」「もう、まず見られない」ということから「完結」感が強かった。
 今回は「飯伏・優勝決定戦進出」というハッキリしたネクストが見えたので、会場全体が完全に祝福ムード。
 超満員札止めの日本武道館メインで勝って大歓声を受ける飯伏幸太、その絵にはちょっと感動してしまいましたね。生観戦できて良かった。
 ちなみに私は幸運にも3戦全てを会場観戦できてます。1戦目はDDTビアガーデンだったから入場料は500円だったかな。
 

l攻撃しまくる飯伏、食らいまくる棚橋



■8月12日 日本武道館、結果
https://www.njpw.co.jp/tornament/141611?showResult=1
■ワールド映像:https://njpwworld.com/pg/s_series_00490_38

▼メイン 優勝決定戦
 ○棚橋弘至 (35分0秒 ハイフライフロー)●飯伏幸太
 

 私にとっては気にしているレスラー同士のぶつかり合いとなってしまった。
 棚橋弘至 のセコンドに柴田勝頼、飯伏幸太のセコンドにケニー・オメガ。
 どちらも、様々なストーリーを重ねた上でここにいる。
 プロレスは長く見るもの。そして広くも見ていればいろんな感情移入の仕方ができる。

 試合は凄まじい内容になりました。
 棚橋も攻めてはいるのだが…飯伏の攻撃はハンパない。ケニー戦より上だったのではないか?と思わせる強烈すぎる打撃、ヒトデナシすぎる荒技。
 それを棚橋は食らいまくる。どこまでも食らいまくる。
 昨年10月の同じカードでは、飯伏の得意技をかわしまくったうえ勝った棚橋だが、今回は正面からバンバンもらい続ける。
 ついには掌底ぎみの平手打ちを受けながら前進を始め飯伏をコーナーに追い詰めてしまった。
 やられっぷりも感情移入させる武器としているのではないかと思わせる棚橋だが、実際に「受け」で相手を退かせてしまうとは…。
 最後はハイフライフロー各種3連発で棚橋が勝利。
 飯伏が相手だからこその名勝負なのは間違いないが…結果としては「棚橋の試合だった」という印象が自分は残った。
 この武道館3連戦の棚橋には脱帽である。
 公式戦では、そのハードルの高さを知ってしまったからこその不満残る試合もあったが、この終盤を見ただけなら優勝は納得だろう。
 飯伏が負けたのは残念だが…モチベーション(プロレス語るうえで便利な言葉)を読むとその差が。
 挑戦権利証を獲得すれば1.4のケニー戦が見えてくる。
 どうしてもケニーと闘いたい棚橋と、前夜に闘い、しかも勝っている飯伏とでは…。
 勝つべくして棚橋は勝ったのかなぁとも思える。
 そう、棚橋弘至 vsケニーオメガは、どこかでやらなければいけないカード。

棚橋弘至 vsケニー・オメガをやる理由とは

 2016年6月頃、ケニーの攻撃によって棚橋は肩を負傷されたと報じられ、大阪城大会で予定されていたケニーとのインタコンチ戦をキャンセル。

■大阪大会欠場の棚橋に負傷させたケニーが「セミリタイアしろ!」:東京スポーツ
https://www.tokyo-sports.co.jp/prores/mens_prores/548889/

 ただし、これは抗争の発端に過ぎない。その後の2人は対戦予定がないのにも関わらずコメントやインタビューで互いのスタイルを巡る論争を続けていました。
 棚橋が危険技を含めケニーのやり方を否定すると、「普通の人間にできないことをやっているんだ、棚橋は自分ができないから言っているだけ」と返す。
 ファンの間でも話題となったが、棚橋は欠場、ケニーはトップ戦線に定着、カードが組まれる気配は感じられず。
 それが棚橋のG1優勝で一気に対戦実現が見えてきた。

■【新日本】17年連続G1出場の棚橋が宣戦布告“バック・トゥ・レスリング”
https://www.tokyo-sports.co.jp/prores/mens_prores/1064077/

 G1前会見で棚橋が「バック・トゥ・レスリング」と発言したこと、一つ一つ意味を持って深く戦い続けた公式戦、飯伏幸太のエグイ技を食らいまくったうえで勝利した優勝決定戦。
 その先委あるケニー・オメガ戦、線で全てが繋がる。
 1.4で実現するかどうかはまだわかりませんが、どうやってでも棚橋はケニー・オメガ線をやっておきたいのだと思います。
 勝つにしろ負けるにしろ、棚橋弘至 を通過せず先に進めるわけにはいかない、と。それはわかる、自分も必要だと思います。
 ケニーの契約も少し気にしていたりもするのだろうか?
 これは煽り含めて大変な試合になりますよ。

 プロレスというのは、1つ確立されるとそれに異を唱えるモノが出てきて、直接的でも、間接的でも、ぶつかり合いながら進んできた歴史がある。ケニーvs棚橋も同じことでしょう。
 また、このイデオロギーがぶつかりあっている状態というのは、とてつもなく面白くもある。
 UWFも喜んで見ていたけど、新日本vsUで抗争していた頃の方が興奮度は高かった。
 だから「ケニーvs棚橋」が見えてきたことへの嬉しさはかなりあります。
 それに向けて、飯伏初制覇の期待をぶち壊してまで“強さ”を取り戻してきたのはサスガとしか言いようがありません。
 優勝候補でもなかった棚橋弘至 が、一気にケニー戦まで駆け上がるには、あれぐらいの強烈な勝ちっぷりが必要だったのでしょう。参った。

飯伏はどうする?

 問題は飯伏幸太。敗戦は残念すぎる。
 ただ優勝戦も名勝負には違いないし、準優勝だし、この勢い落とさず仕掛けていってほしいなぁ。
 かつての柴田勝頼のように、NEVER戦線で飯伏中心の世界をまず作るとか面白い気もするのだが
 もう取りあえずバレットクラブはいいでしょ。抗争はメイ社長が引き継いでくれるはず(笑)。でも続くんだろうなぁ。 


 柴田選手と言えば、試合後は棚橋を肩車していました。新日本らしい風景と言っていいでしょう。
 ただ、個人的にはここで飯伏を外様扱いしてしまうのはかわいそうにも思いましたよ。
 ケニーvs飯伏を私が会場観戦中、隣の友人が冗談混じりに「DDTコールしたほうがよくない?」と聞いてきたので、「それはナイだろう」と窘めたのですが…やっても良かったかな(笑)。
 ただ、今回のG1を見ても、活躍しているのは他団体出身か外国人が大半なんですよ。生え抜きに発破かけたくなる気持ちはわからんでもない。

 とにかく、堪能・感動・怒り・興奮・落胆・希望…などなど、いろいろ感情を揺さぶられまくった3日間でありました。
 G1、恐るべし。
 来年は両国に戻るのでしょうか?

参考記事

■棚橋弘至 が3年ぶり3回目制覇、飯伏「諦めないです」〜G1クライマックス28・試合後コメント&動画&出来事&一夜明け会見棚橋発言などなど: プロレス専門ブログ・ブラックアイ3(テスト中) http://blackeyepw.com/article/184165273.html
 武道館最終日の詳細はこちらで。
■新日本G1・8.8横浜文か体育館大会感想〜ケニーvs飯伏がバレクラ抗争巻き込まれまくり、ストレートにムカツイテル自分に気づく: プロレス専門ブログ・ブラックアイ3(テスト中)
 http://blackeyepw.com/article/184140252.html
■G1Aブロック、個人的な再注目カードは「棚橋弘至 vs マイケル・エルガン」〜究極の引き算プロレスvs足し算プロレス」: プロレス専門ブログ・ブラックアイ3(テスト中)
 http://blackeyepw.com/article/183931427.html



 個別記事ページ→ 心揺さぶられまくった3日間、新日本「G1クライマックス」日本武道館3連戦感想〜なんとしてでも、棚橋弘至 はケニー・オメガと対戦しなければならない

posted by sugi
2018年08月 13:53 | Comment(0) | 新日本プロレス
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