2018年07月18日

G1Aブロック、個人的な再注目カードは「棚橋弘至 vs マイケル・エルガン」〜究極の引き算プロレスvs足し算プロレス」

カテゴリー:新日本プロレス





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 28度目のG1クライマックスが開幕、ここまで3戦全て札止め。好試合も連発でいきなり盛り上がっております。

 始まってからで申し訳ないが、私が最も注目している対戦カードを挙げておく。
 1つはケニー・オメガvs飯伏幸太。これは説明する必要ないでしょう。
 もう1つ、Aブロックからは棚橋vsエルガン。ここまでの公式戦、2人は真逆と言っていいプロレスを見せている。

肉体改造後エルガンの化け物っぷりには圧倒されるばかり

 マイケル・エルガンはG1への意気込みを示すべく、夏前に肉体改造。ただ体重を落としただけでなく、筋力も大幅アップ。
 パワーはこれまでそのままで、スピード・跳躍力が上昇。更にエルボー、キックなどの打撃の威力が明らかに増した。
 更に更に技数も増えている。もともと多かったのにまた新技を次々披露。しかも、その威力がどれもとんでもない。
 太っていた頃の愛嬌あるイメージも薄れ、身体能力を存分にいかす「説得力」だらけのサイボーグのようになっていた。
 ここまでの公式戦も、EVIL、ハングマン・ペイジ相手に大技を次々つぎ込み対戦相手と観客を圧倒して連勝。
 その大会のベストバウトにエルガンの試合を挙げるファンも多い。

棚橋「一つひとつの試合に情報が多すぎて、逆に語れないんです」


 一方の棚橋弘至 、膝を中心に相変わらずコンディションは悪く苦しい公式戦が続いている。
 ただ、そこには闘いぶりに関するこだわりが見える。

 G1開幕前日会見の東スポ記事。

■【新日本】17年連続G1出場の棚橋が宣戦布告“バック・トゥ・レスリング”
https://www.tokyo-sports.co.jp/prores/mens_prores/1064077/


 20人が勢揃いした会見場で、誰よりも輝きを放っていたのが棚橋だった。

「ライバルが誰とか、注目選手は誰とか、もう17回も出ていると、特に挙げる必要もない。強くて大きな流れ、今のマット上の流れにあらがうという意味で、ライバルは新日本プロレス」と堂々の口ぶりで3年ぶり3度目の優勝を見据えた。
(中略)
「棚橋がこんなこと言うようになるとは思わなかったですけど…『バック・トゥ・レスリング』ですよ。今の流れはプロレスの醍醐味がない。一つひとつの試合に情報が多すぎて、逆に語れないんです。そういう部分に危機感を感じるんですよね」。トレンドの画一化を防ぐために、再び中心に舞い戻る決意を強めた。

 『今の流れはプロレスの醍醐味がない。一つひとつの試合に情報が多すぎて、逆に語れないんです』、これはかなり思い切った発言。
 「試合に情報が多い」というのは、煽りすぎとかでなく、“試合の中で見せ場が多すぎる”という意味に私は解釈しました。
 今のプロレスは技や見せ場がとにかく多くて、それは時代の流れで仕方ないのだろうなぁと自分は思っていましたが「だから語れない」とまで指摘されるとハッとさせられます。
 もちろん今のプロレスが全く語れないわけではない。ただ、確かに昔に比べ難しくなってるかな、とは自分も観戦記書いていて感じる。
 「凄い」「素晴らしい」としか出てこないとか、スタミナや身体能力の高さだけを褒めるとか。
 ちゃんと見る目があるファンなら問題ないのでしょうけど。

 公式戦第1戦のvs鈴木みのる、棚橋弘至 は“情報量の少ないプロレス”を実際にやってみせました。
 終盤まで膝を攻められ続けるも、“逆回転のドラゴンスクリュー”で大逆転。その後は得意のハイフライフロー連発で勝利した。
 この試合、棚橋が発信した「情報」は、逆回転ドラスクだけ。勝利に直結した大きな見せ場のある試合は語り継ぎやすく、記憶によく残る、はず。
 開幕戦、ベテラン同士で見せた好勝負がG1終わってどこまで記憶に残るかは気にしておきたい。

でも内藤vsケニーより上なのかと言われれば

 棚橋vs鈴木は強く印象に残る試合ではありました。じゃあ、翌日のケニー・オメガvs内藤哲也より上なのかと言われれば難しいところ。内藤vsケニーはG1飛び越え年間ベストバウト候補だという声も出ています。
 棚橋選手の公式戦2戦目のジェイ・ホワイト、ここも“怒りの急所打ち”という見せ場に絞った感はありましたが(あとは、だるま式ジャーマンもインパクトあったか)、どうしても手数が少ない上に負けると印象が悪い。

 棚橋選手のやっていることは、ひじょうに意義あることなのだけど、実践してファンの支持を得続けるというのは至難の業なのではないかとも思っている。
 その最大の壁がマイケル・エルガン戦なのでは。
 ハードルは高い。

棚橋vsエルガンは、8.5大阪府立体育会館


■8.5 大阪府立エディオンアリーナ(2日目)
https://www.njpw.co.jp/tornament/141598?showCards=1
▼セミ Aブロック公式戦
 棚橋弘至 vs マイケル・エルガン

 今のマイケル・エルガンは全ての技一つ一つが「見せ場」である。その数もとんでもない。
 G1参加選手中、最も“情報量”の多い選手。
 それでいて客席はドッカンドッカン沸くし、ファンの支持も得ている。

「足し算のプロレス、引き算ノプロレス」というのがある。
 相手に勝つため、どんどん技をつぎ込んでいったり、雪崩式や垂直落下に変化させていくのが「足し算」。
 勝利のために相手を見定め一番有効な手段に絞り攻める、もしくは、手数が少なくても磨きに磨いた自分の得意技で勝負するのが「引き算」。(※プロレス者によって違う解釈の場合もある)。

 「引き算」のほうが良いプロレスと例えられることが多いが、足し算になるのも理由があるからこそであり、一概に否定はできない。
 ただ「足し算」に偏りすぎていることへの警告は常に必要であるはずだ。

 棚橋選手の「情報量が多いと語りにくい」という話は、見る側の視点も入ったものではるが、「引き算のプロレス」を呼び戻そうとする動きには違いない。

 果たして、棚橋弘至 はマイケル・エルガンとどう闘うのか。
 メインだと興行全体も考えた内容が求められますが、今回はセミなので、かなり自由に戦えそう。
 かなり楽しみにしています。

 なお、マイケル・エルガンは同じような理由で鈴木みのる戦・真壁討議戦も注目。棚橋は格下のハングマン・ペイジ戦が面白そう。



 個別記事ページ→ G1Aブロック、個人的な再注目カードは「棚橋弘至 vs マイケル・エルガン」〜究極の引き算プロレスvs足し算プロレス」

posted by sugi
2018年07月 01:25 | Comment(0) | 新日本プロレス
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